マラソンに出場する方はマラソン完走を目指して毎日トレーニングを行っている方もいると思います。
しかし、怪我を予防するためや、モチベーション管理といった点でも休息は大変重要です。
この記事ではマラソンのレース後・ランニング後のケア方法やレース展開について解説していきます。
実際のケア方法も紹介するので、マラソンを控えている方や、どのように休息をとって良いかわからない方はぜひ参考にしてみてください。
体を休ませることもトレーニングと捉えよう
トレーニングを行なうと体が疲労します。溜まった疲労をどう回復させるかでその日行ったトレーニングの効果、今後のトレーニング効果に大きく差がでてきます。ランニング能力が高まるのはトレーニングで受けたダメージが回復してトレーニング前のレベルを超えるまで強くなるからです。これを超回復といいます。
超回復したところでタイミングよく次のトレーニングを行なうと再び体はダメージを受けてもっと上のレベルまで回復します。これを繰り返していくことで大きなトレーニング効果を得ることができます。
トレーニングで体にダメージを与えて回復まえにさらにきついトレーニングを行なうと疲労が重なり体調は低下します。
これを繰り返してしまうと能力が向上しないのはもちろんですが体調が悪化する原因になります。
このような状態にならないためにも適切な休養をとりながら良いトレーニングを継続していくと効率の良いトレーニングを行なえるようになります。トレーニング効果を最大限に活かすにはトレーニングの疲労をなるべく早く回復させいつもよりよい状態でトレーニングを行なうことが大切です。
より強くなるためには積極的に疲労回復に取り組む必要があるのです。
トレーニングからの回復を早めるアイシングケアとは?
マラソンのトレーニングは体を酷使するトレーニングが多いのも事実です。
関節や筋肉への負担は大きくかかります。スピードトレーニングを行なった時も同じで距離が長くなくてもスピードを出して走り続けることで関節や筋肉は酷使されます。
この場合に有効なのがアイシングです。氷や冷たい水で走り終わった後の関節や筋肉を冷やします。
なぜアイシングが良いかというとトレーニングを行なうことで筋肉や関節は小さな損傷が起きているからです。
これは必ずしも悪いとはいえず、損傷が起き回復することでトレーニング効果が得られます。
しかし、この損傷をほおっておくと回復までに時間がかかることになります。筋肉だけでなく関節が構成している腱や人体にも細かい損傷が起きます。
この損傷が修復されずに同じようなトレーニングを繰り返していくことで関節の障害などへ発展していきます。
トレーニング直後の細かい損傷を受けた関節や筋肉は軽い炎症を起こしたような状態にあります。強度の高いトレーニングを行なった後は数時間しても関節や筋肉が熱を持った状態にありますが、これは軽い炎症が続いているためです。
アイシングには炎症がひどくなるのを抑える作用があります。
アイシングは専用の氷嚢を使うと簡単に行うことができます。約10分から15分を目安に冷やします。冷水を浴槽に溜めて脚をいれたり冷水のシャワーを脚にかけたりする方法もあります。
ハードなトレーニングを行なった後は疲労を回復させるためにもアイシングを心が掛けるとよいトレーニングを継続できるようになります。
セルフマッサージで自己管理能力を高めよう
筋肉の疲労を回復させるためにはマッサージも有効に働きます。専門的なスポーツマッサージはとても有効ですが毎日治療院へいくと費用も馬鹿になりません。その点セルフマッサージは必要と自分が感じた時にいつでも行うことができます。
就寝前や日常的に行うことも可能です。自分でマッサージを行える部分は主に脚になります。
脹脛、太ももなどは自分で行うことが可能です。セルフマッサージを行う時は筋肉を痛めないように注意しましょう。そのため、強くもんだり押したりすることは避けましょう。
とくに筋肉に張りがある場合は患部を強くもんだり強く押したくなりますが、かえって筋肉を傷めてしまう危険性があります。
セルフマッサージの場合は手のひらを使い軽くこすります。基本的には体の末端に近いほうから心臓に向かい行います。うまくマッサージできるようにマッサージクリームやオイルも有効です。脚の裏はゴルフボールなどを利用すると簡単にマッサージできます。床に置いたボールに脚を乗せて脚の裏で転がすようにします。この場合も脚の裏の腱などを傷めないように注意が必要です。
こうしたセルフマッサージに加えてとくに筋肉が疲労しているような場合にはトレーナーなど専門家のケアを受けると良いでしょう。
ランナーの多くは何らかの故障が起きてしまってから専門家の治療を受けますが、大切なことは故障が起きる前に適切なケアを受けることがトレーニング継続の一歩に繋がります。
疲労回復に効果的な入浴法とは?
入浴も疲労疲労回復法の一つです。お風呂のお湯にゆったりと身体を沈めると精神的にもリラックスできます。
リラックスしているのは精神面だけではなく肉体も疲労を回復させる良い影響を受けています。体を清潔に保つだけならシャワーだけでも十分ですが疲労回復を考えるなら入浴したほうが効果が大きくなります。
入浴が疲労回復に効果的なのは、温熱、水圧、浮力が働くためです。
温熱効果で血管が拡張して血液循環が良くなります。これが凝り固まった筋肉をほぐすのに役立ちます。
とくに冬は血管が収縮しやすくなるので適度に温かいお風呂に入ることは血液循環をよくするのに効果的といえます。
入浴中の体には水圧が加わっています。お風呂に入っても圧力を実感することはありませんが、実は脚も腹部も細くなるほど入浴中は大きな圧力を受けています。
この圧力により全身から心臓に戻る血行がとくに促進されます。トレーニングを行なった後に筋肉には疲労物質が残っていますが血行が良くなることで疲労物質も除去されやすくなります。
お湯の中の体は浮力も働いています。日常生活を送っている中で重力を意識することはありませんが走っているときはもちろん立っているときでも座っている時でも体は常に重力に対抗するための筋力を使っています。
入浴中は体が重力から解放され全身の均育がリラックスします。そういったことが疲労回復に繋がっていきます。
シャワーでも温熱効果は得られますが、水圧の効果や浮力の効果は期待できません。積極的に疲労を回復させるならシャワーだけではなく入浴をおすすめします。
マラソントレーニングで30kmなどの長距離を走った日は交感神経が優位に立ちリラックスしずらい状態や肉体的にもかなりの疲労状態であるので入浴剤を入れるなどしてゆっくり入浴して疲労回復を図りましょう。
トップアスリートが取り入れてる交代浴とアイスバスとは?
トレーニング時にアイスバスで下半身を冷やすことで回復を早めることが分かっています。アイスバスでアイシングすることで血管が収縮して体液が皮膚から体幹の方へ移動して過度な炎症を抑えてくれます。
交代浴は下半身の疲労が取れない時や疲労が大きい時や90分程度の高強度の距離走の時などに行うと疲労回復を早めてくれるようになります。
実際に行う交代浴は、お湯で体を温めた後、下半身のみを水風呂もしくは冷たいシャワーで30秒冷やし再びお湯で1分弱温めるということを5~10セット繰り返します。
血管の拡張と収縮を繰り返すことで慰労物質を速く取り除くことができます。高強度のトレーニングやレース後は温泉や銭湯へ行き交代浴を行うことをおすすめします。
レース後から次のレースまでにやっておきたい3つのコト
翌日すっきり!入浴後のセルフケア方法とは?
ストレッチは筋肉の温度が上がっている時に行うことが最も効果的です。トレーニング前のウォーミングアップではウォーキングや軽いジョギングで筋肉の温度を高めてからストレッチを行うくらいです。その点入浴後は筋肉が十分に温まっているのでストレッチを行う良いタイミングといえます。
トレーニングの疲労を回復させるためにも故障を予防させるためにも入浴後のストレッチでしっかりとケアすることが大切です。
ストレッチならトレーニング後のクールダウンでも行っているという人は多いと思います。
しかしどこでクールダウンを行うかにもよりますがロードや公園を走る市民ランナーの場合ランニング直後に座って行うストレッチや寝て行うストレッチは中々できません。どうしても立った姿勢で行うストレッチが中心になるはずです。
入浴後のストレッチはあえて座った姿勢や瀬田市政で行うストレッチを中心にすることも効果的です。精神的にもリラックスしている時間的なので筋肉も弛緩していて効果的なストレッチが行えます。
また、ストレッチポールやバランスボールは背中の筋肉をほぐすのにも役立ちます。ランニングで酷使する筋肉は脚だけと思われがちですが実は背中の筋肉もとても疲労しているのです。マラソンのトレーニングを積み重ねていくと背中の筋肉が疲労で凝り固まった状態になりそれが走りに影響してしまうことがよくあります。
しかし、背中の筋肉の疲労は物がされやすいのに加えてほぐそうとしてもなかなかうまくはいきません。脚なら自分でマッサージすることもできますが、背中ではそれもできません。その点、ストレッチポールやバランスボールを使うと効果的に背中の筋肉をうまく伸ばすことができ疲労回復に効果的といえます。マラソンのトレーニングで走りこんでいる時期は特に入念に行うと良いでしょう。
トレーニングには睡眠が大切!良質な睡眠で疲労回復をしよう
疲労回復には睡眠が大きく関係します。睡眠時間を削って走ろうとするランナーが少なくありません。
トレーニングによる効果はトレーニングでダメージを受けた体が超回復することで得られます。トレーニングによるダメージはいろいろな側面がありますが筋肉が受ける損傷と回復についてみてみましょう。
トレーニングで鍛えられる筋肉は筋繊維という束から成り立っていますが、これらは酷使されることで細かな傷ができてしまいます。この傷は新たにタンパク質が合成されて修復されますがこの修復は成長ホルモンが分泌された時に活発に行われます。
成長ホルモンと聞くと子供を成長させるホルモンを連想させますがそれだけではありません。
古くなった組織を新しく作り変える時や傷ついた筋繊維を修復するときも働きます。成長ホルモンは1日中同じように分泌されているわけではなく寝ている時に分泌が高まります。
睡眠時間が長い人のほうが短い人より成長ホルモンの分泌量は多くなります。また深夜12時以降就寝した場合には12時前に寝た場合に比べて成長ホルモンの分泌が少なくなってしまうこともわかっています。
つまりトレーニングで損傷した筋繊維の修復を早めるには十分な睡眠時間を確保して可能であれば12時に前に就寝するとよいのです。
これにより成長ホルモンの分泌が高まり寝ている間に筋繊維の修復が進められます。こうして筋肉が受けたダメージの回復が早まればよい状態の筋肉で次のトレーニングに取り組むことができます。
睡眠時間を削り走るのは筋肉の回復を妨げながらダメージを与え続けているようなものです。トレーニング効果はダメージから超回復することで得られるのでこれではいくら頑張っても体を傷めつけるだけで効果はあがりません。
トレーニングとして走るのなら十分な睡眠をセットにする必要があります。
エネルギーをしっかり蓄えてスタートしよう
レース本番に向けた調整はトレーニングだけではありません。食事面からも最後の調整を行い目標のフルマラソン完走を達成しましょう。
調整期はトレーニングだけでなく食事も最後の調整を行います。ポイントはレース当日までにいかに多くのグリコーゲンを体に溜めるかということです。グリコーゲンはエネルギー原の分子のことで貯蔵量が多いほど長時間トレーニングを行なうことができます。
調整期でグリコーゲンを蓄えるにはカーボローディングという食事法が有効です。
一度グリコーゲンを枯渇させて通常よりも多くのグリコーゲンを体に蓄えるようにする方法です。
ただし、完全に食事を管理することは難しいと思います。そこで枯渇させる段階は省き、とにかくごはんやパスタなど炭水化物を多く摂取することを実践しましょう。
体内にしっかりグリコーゲンを蓄えていればマラソンを走るのに十分なエネルギーを得ることができます。
レース前日も基本はバランス良く食べることが大切です。なかでも特に炭水化物をしっかり摂取しましょう。
また、生ものなどはあたる可能性があるので避けましょう。脂身の多いステーキなどは避けるようにします。
カーボローディングの方法
カーボローディングとは炭水化物の摂取を一時期ストップすることで体内のグリコーゲンを枯渇して吸収力を高める方法です。
レースへ向けた食事法として有効なので取り入れることをおすすめします。
- レース7~3日前:肉や魚を中心にした食事にして炭水化物は摂取しない
体内のグリコーゲンを枯渇させるために炭水化物の摂取を控えます。栄養は肉や野菜から摂取し、平行して負荷の高いトレーニングを行ないグリコーゲンを使い果たします。 - レース3日前~前日:炭水化物中心の食事に切り替える。
レース3日前からは炭水化物中心の食事に切り替えます。グリコーゲンが枯渇しているため吸収力がアップします。そのため通常より多く体内にグリコーゲンを蓄えることができます。
レースの攻略方法
これまでのトレーニングで養った能力はフルマラソン完走という目標を達成するためのものです。目標通りのけっかを得るために準備をしっかり行いレースプランをたてて挑みましょう。
レースは集大成にあたる大切な日です。これまで準備期から調整期までトレーニングを積み重ねてきたランナーにとってきっとわくわくどきどきが混ざりあった日でしょう。
しかし、レースに対する心構えや準備ができていないとせっかく養った能力を発揮せずに不完全燃焼でレースを終えてしまう可能性があります。
とにかくレース当日は慌てずに自分の力を信じて走り抜くことが大切です。
以下のレース攻略のポイントを抑えておきましょう。
- 事前準備をしっかり行う
最も大切なことはコンディションを整えることです。また、天候や気温など気象条件に合わせたウェアの選択、レースコース下見なども必要です。 - レースペースを設定する
自分の能力から逆算してレースペースを決めます。
これがレースプランの軸になります。ただし、レース中にアクシデントがあった場合はプランに捉われず柔軟に対応することが大切です。 - レースを楽しむこと
完走目標をクリアするたために走ることを楽しむことも大切です。映り変わる景色を楽しんだりいつもと違う緊張感を楽しむなど自分なりの楽しみを見つけましょう。
レースコースはしっかり把握しておこう
マラソンに挑戦する前はコースについて情報を集めておく必要があります。できることなら現地へ行き実際にコースを走ってみることが理想です。それが無理な場合は車などで走ってみてどのようなコースかを体験しておくだけでもかまいません。
実際にコースを見ておくと大会当日落ち着いてレースを進めることができます。
下見しておきたいポイントはコース全体の流れ坂の場所と傾斜、給水所やトイレの場所、路面状態などです。
コース全体を把握し目印になる建物、橋、川、鉄道、折り返し点などの距離を覚えておきます。坂については何キロあたりにあるのかどのくらいの傾斜で距離はどのくらい続くのかといったことも重要なポイントです。
給水所は5kmごとですが変則的な場合も覚えておく必要があります。
食べ物のエイドステーションがある場合にはどこで何が食べられるのかもチェックします。
トイレの設置位置も確認しておけば安心です。
路面の状態は基本的にはアスファルト舗装ですが状況により選択するシューズも変わってきます。現地に行くことができなければコース図をよく調べわかる限りの情報を集めておきます。
発着点となる大会会場のことやスタート地点での並び方などもチェックしておくと当日に慌てなくすみます。
安心なのは過去に出場したことのあるレースに出場する場合です。コース図を見るだけでかなりのことが思い出せます。マラソン経験のあるランナーが記録更新を狙うのであれば過去に走ったことのある大会を選ぶのも良いでしょう。
レース自体を経験していない人はマラソンに挑戦する前に10kmレースやハーフマラソンなどを経験しておくこがおすすめです。大会会場の雰囲気に慣れ、大勢のランナーが一斉に走り出すスタートを経験しておくことでフルマラソン本番でも冷静にレースを進めることができます。
下見時のチェックポイント
レース本番で自分の能力を最大限に発揮するための最初のポイントは出場するレースのコースを把握することです。実際に走ってみることが理想ですが、時間がなければ車で周ってポイントになりそうな場所を見ておくだけでも良いでしょう。
- コース全体の流れ
どういう場所を走るか体感しておきましょう。10km、20km、30kmなど節目になる距離のたてものなどを確認すると自分のペースを確認するのに役立血ます。
また、景色のよい場所を見つけておくと辿りつくまで楽しみになるでしょう。 - 坂の有無
登り、下り坂の有無だけではなくどの程度の傾斜かも確認しましょう。
特にレース後半の登り坂は知っておかないと精神的に苦しむことになる可能性があります。 - 給水所、トイレ場所
給水所は必ず事前に確認する必要があります。5kmごとに設置されていることが多く、1度でも逃すと夏場や気温が高い時は致命的になるので注意が必要です。 - 路面状態
フルマラソンのコースは基本的にアスファルトですが、路面状態を確認しておきましょう。あまりに凹凸がある場合はソールの集めのシューズを履くようにすることをおすすめします。
現在の自分の能力からペース設定をしよう
マラソンで目標タイムを達成することは良いトレーニングを積み重ねることと平行して42.195kmを上手に走ることが求められます。
しかしそれは簡単なことではありません。問題となるのはペースです。どんなペースでレースを進めるかでゴールタイムは大きく変わります。
マラソンで持てる力を出し切るための理想的なペースはイーブンペースです。
スタートからフィニッシュまでほぼ同じペースで走りきるゴール地点で体力的な限界に達しているというのが理想です。
しかし現実はこうはうまくいきません。多くの場合はレース途中で限界に感じペースダウンしながらフィニッシュするか途中で力が余りそうなのに気ずきペースアップしながらフィニッシュすることになります。
実際には前者のパターンが圧倒的多数を占めています。つまりこのペースでいこうと設定したレースペースが自分にとって速すぎることが多いのです。
ではランナーはどうやってレースペースを決めているのでしょう。
多くのランナーが目標タイムから決めていることでしょう。例えば完走が目標の場合それを達成するための平均ペースは1km8分30秒ペースになります。そこで多くのランナーがこのペースでレースを進めてしまいます。
しかし、完走を目標としているランナーがみんなその実力を備えているわけではありません。多くのランナーはゴール地点に到達する前に体力的限界を感じてペースダウンをしてしまうのです。
現在の自分にとって最高のパフォーマンスを目指すのであればマラソンのレースペースは目標タイムから決めるのではなく自分の走力から冷静に決めるべきです。当然のことですが実際にはあまり行われていません。
そして自分の理想のペースを決める時に参考になるのはトレーニングで行った30kmペース走です。もし完走を目指すビギナーであれば1km8分~8分30秒ペースで30km走を行ってみます。
これをある程度余裕を持って行うことができていればフルマラソン完走を達成できる可能性は高いといえます。
この人たちは実際のレースでも1km8分30秒ペースでレースを進めてもよいでしょう。1km8分30秒ペースでなんとか30kmを走り切れたが余裕はなくかなりきつかったという人はレース本番になれば頑張れるという考え方もありますが、成功の可能性は低いでしょう。
30km走で余裕がなかった人はあらかじめ少しペースを落とすことで自分の実力を出し切るベストレースを実現できる可能性があります。
同じ走力を持つAさんとBさんで考えてみましょう。二人の目標は完走です。トレーニングで1km8分30秒ペースの30km走を行ったところなんとか走れましたが余裕はありませんでした。
Aさんはレースでの設定ペースを変えず果敢に完走にチャレンジしました。しかし後半はペースを維持することができず大きくペースダウンし、歩くようにゴールしました。
Bさんは設定ペースを1km8分40秒ペースに変更しそれを持続して完走しました。
このように自分の実力通りのペースを設定すれば確実に目標へ近づくことになります。
フルマラソン完走のラップタイムとスプリットタイム
区間ごとのタイムをラップタイム、累計タイムをスプリットタイムといいます。
理想はスタートからゴールまで同じペースで走り切ることです。
距離 | 時間 |
1km | 8:00 |
5km | 42:30 |
10km | 1:25:00 |
15km | 2:07:30 |
20km | 2:50:00 |
25km | 3:32:30 |
30km | 4:15:00 |
35km | 4:57:30 |
40km | 5:40:00 |
42.195km | 5:58:41 |
レースの作戦の立て方
マラソンのレースへ出場する前は自分の能力にあった目標を立てそれを達成するためのペース配分を考えておきます。完走を目標にする場合は1kmあたり8分前後が良いでしょう。
一般的には目標タイムからイーブンペースで走り抜くことを想定して5kmごとの通過予定タイムを出します。
できればそのタイムを記憶しておきます。覚えきれない場合はメモを作ってウエストポーチに入れたり腕に書いておくこともよいでしょう。
マラソンのタイムにはグロスタイムとネットタイムがあります。
グロスタイムはレースがスタートした時点からのタイムです。ネットタイムはその人がスタートラインを通過した時点からのタイムです。
スタートのロスタイムは予測できないので予定のタイムはネットということです。したがってペース管理に使う自分のストップウォッチはスタートの合法に合わせて押してはいけません。
自分がスタートラインを通過する時に押してその時点からのタイムを計測します。多くのマラソン大会でスタート直後はコース上が混雑して思い通りのペースで走ることができません。
例えばスタート後の混雑のため最初の5kmの通過が予定より2分取り返すためにすぐにペースアップしたくなりますが、そのペースアップは後半の失速に繋がる危険性があります。
慌ててペースアップするのではなくまず予定していたペースに乗せることが大事です。
予定通りにレースが進むということは実際にはあまりありません。たとえば向かい風や登り坂のために予定より5kmの通過タイムが遅くなる場合があります。
それとは逆に追い風や下り坂によって通過タイムが予定より速くなることもあります。そういった臨機応変に状況を判断していくことが必要になります。
それでもいくつかの原則はあります。まず、レース前半はかなり余裕を持って走るようにします。これではゆっくりすぎると感じるペースがちょうどいいことが多いのです。たとえ余裕があってもまだレース前半ならペースアップには慎重であるべきです。
かなり余裕があってもまだレース前半ならペースアップには慎重であるべきです。かなり余裕があってペースを上げる場合でも1kmあたり10秒程度にします。
前半から余裕が感じられなければかなり危ない状況だと考えられます。そのまま押し通そうとするのではなく勇気を持ってペースを落とします。
早めの決断が必要になります。ペースを落とすことで余裕を持って中間点を越えられることを目指します。
後半に入っても余裕がある場合は残りの距離を考えながらペースを上げていきます。
特に30kmでもまだ余裕があれば積極的にペースアップするべきです。逆に30kmできつくなってから残りの距離を考えてできるだけペースを維持することを考えます。
36kmでもまだ余裕があれば難しく考えず、余裕があればペースを上げてフィニッシュまでに力を出し切るようにします。余裕がなくなっていってもペースを落とすことは考えず残る力を振り絞りそのままのペースでゴールまで粘る走りをしましょう。
レースでの走り方前半
前半は自分の調子を確かめながら遅いと感じるゆっくりのペースでレースに入る。
調子が良ければ後半でいくらでもペースをあげられる。
- スタートから10km設定ペースより遅く余裕がある場合
少しペースをあげても良いですが、一気にペースアップするのは体に負担がかかります。
目安は1kmで10秒前後のペースアップです。 - スタートから10km設定ペースより遅く余裕がない場合
焦ってペースを上げずに設定ペースの見直しを行い少し遅めに走る。後半調子が上がってくるケースもあるので無理をしないことが大切です。 - 10kmから20km設定ペースよりも速く余裕がある場合
さらにペースをあげても良いが速い段階でのペースアップは危険もあります。
10kmを通過しても同じ調子なら設定ペースを修正してタイム短縮を目指すことも良いです。 - 10kmから20km設定ペースよりも速く余裕がない場合
余裕がない原因は少し飛ばしすぎていると考えられます。後半失速するおそれがあるので1km10秒前後をめやすに徐々にペースを落としましょう。
レースでの走り方後半
- 20kmから30km設定ペースよりも遅く余裕がある場合
30km以降はペースを上げて目標タイムを目指します。
ただし確実に疲労も溜まるので一気にスピードアップするのは危険ですので、避けましょう。 - 20kmから30km設定ペースよりも遅く余裕がない場合
残りの距離にもよりますが、きつい場合はペースを落としても良いです。35kmを過ぎているならゴールまでペースを落とさず粘りましょう。 - 30kmからゴール設定ペースよりも速く余裕がある場合
35km過ぎていればさらなる記録アップを目指してペースを上げましょう。最後の力を振り絞り、ラストスパートをかけて記録更新を目指します。 - 30kmからゴール設定ペースよりも速く余裕がない場合
能力以上のペースで走った可能性が高いので少しペースを落とします。35kmを過ぎればゴールまで粘りたいですが無理は禁物です。
給水所では必ず水分補給を!
マラソンを走ると体からはどんどん水分が失われていきます。
暑い日はもちろん気温が低い日でもレース中の水分補給は必要です。
多くの場合、給水所は少なくとも5kmおきに設置されています。完走を目指す場合でも40~42分に1回程度はしっかり給水できることになります。
ビギナーの場合走りながら飲むのが難しければ歩きながら飲みましょう。完走目標なら給水ごとに歩いてもタイムにはさほど影響はしません。
重要なのは喉の渇きをあてにしないことです。
喉が渇いていないからまだいいと給水を取らずにいると喉の渇きを感じた時には水分不足が進行していることがあります。喉の渇きに頼らずにこまめに水分を摂ることが脱水症状を防ぐ一歩にります。
気温が高い日のマラソンなら5kmごとに水分を補給したほうがよいでしょう。走りながら飲む場合であれば手に取ったコップをすぐに口に持っていかないようにします。あわてると水が気道に入ったりして苦しい思いをすることになります。
コップを手に持ってしばらく走り水がコップの半分以上入っている場合は飲みにくいので半分程度になるように捨てます。それから落ち着いてのみます。
コップの上をつぶし、細くした部分から飲む方法もあります。こうすると水が顔にかかりません。
気温が高い日は水を体にかけることも有効です。最も熱を持っているのは酷使されている太ももの筋肉です。水で冷やすことによって筋肉をリフレッシュさせることができます。
レースによっては給水所にスポーツドリンクと水が容易されていることがあります。
汗として塩分が失われることやグリコーゲンが枯渇状態になりやすいことを考えればスポーツドリンクを選ぶべきです。
特にレース後半は筋肉のグリコーゲンが減ってくるので糖質の補給が有効です。市民マラソンでは少ないと思いますが、ランナーが自分用にあらかじめ作ってきたスペシャルドリンクを置けるレースもあります。
そのような場合にはレース前半は薄めのスポーツドリンクにして、後半は糖質の摂取を重視して濃い目のスポーツドリンクにします。
レース中には必ず水分補給を!
レース中に1番注意すべきは脱水症状や熱中症です。これらの症状に陥らないためにも水分補給は必ず行いましょう。
喉が渇いたと感じた時は脱水症状がはじまっていると言われています。
特に前半はのどが渇いたと感じなくても意識して必ず給水所で水分を取るようにしましょう。
給水所では少しスピードを落とし確実に給水できる工夫も必要です。
前半は水、もしくは薄めのスペシャルドリンクで水分補給をします。
後半はスポーツドリンク、もしくは濃いめのスペシャルドリンクで水分補給をしましょう。
完走目標のランナーは水が入ったボトルを携帯して走るのも良いでしょう。いつでも給水ができるので脱水症状や熱中症のリスクを軽減できます。
また、エネルギーになりやすいように雨やチョコなどを携帯するのも良いでしょう。
レースでの天気状況の対応法とは
レース当日は必ずしも良い天候とは限りません。
意外と暑いもしくは極端に寒いなど自分にとって理想の天気とはかぎりません。
そこでどのような天候でも力を出し切れるように天候への対応方法を考えておく必要があります。
暑い日のポイントはこまめに水分補給をすることと汗が渇きやすいウェアを選ぶことです。
汗でウェアが重たくなると思わぬ負担に感じ場合があります。また、帽子やサングラスで直射日光を避ける工夫も必要です。
一方で寒い日は体温が逃げないように長袖のウエアを着て手袋などを着用しましょう。
体温が下がると体力を奪われるだけでなくけがのリスクも高まります。
レース時のランニングウエアの選び方
マラソンは暑さや寒さといった気象条件の影響を大きく受けます。最適な気温は10~15度程度といわれ、それより気温が高くなっても低くなってもマラソンの記録は低下します。
こうした気象条件による影響は適切なウェアを選ぶことでできるだけ小さくすることができます。
暑い日のウェア
できるだけ通気性の良いウェアを選びます。また大量の汗をかいたり水をかぶたりすることを想定し、速乾性素材のものがよいでしょう。
日差しが強い場合には熱を吸収しやすい黒色は避けて白系のウェアにしましょう。日差しを避けるためにキャップやサングラスもおすすめです。
タイツを履きたい人はロングタイツは避けるようにしましょう。
寒い日のウェア
気温に応じて長袖のウェアを着用しましょう。速乾性があり保温性もあるような機能性ウェアが最適でしょう。半袖のウェアにアームウォーマーを組み合わせる方法もあります。
この組み合わせだと途中で気温が上がった時対処できます。タイツも寒い日のレースには適しています。
必要に応じてネックウォーマーやニット帽などを加えましょう。暑い日も寒い日もウェアによってマラソンの成績には大きな差が出てきます。ところが特に寒い日に関しては無頓着な人も多いのが現状です。
夏でも冬でも同じ様なウェアで走る人がいますがこれは大きなマイナスポイントになります。
特にゆっくり走る初心者には寒くないウェアが必要です。またどんな季節のレースでもその日になってみなければ天候はわかりません。そこで寒いとき用、温かいとき用など2~3通りのウェアを会場に持っていき最終的には現地で選ぶようにするとよいでしょう。
レースで使用するウェアはソックスなども含めて前もって試しておくことが大切です。
短いレースならいいのですが、42kmも走り続けるとわずかな不具合でも大きなトラブルに発展することがあります。レースでウエストポーチを持つ人も事前のトレーニングで試してみることをおすすめします。
雨の日
長時間雨に当たると体の熱が奪われて体力を消耗します。そこでレース前に脚や腕にワセリンを縫っておき少しでも雨をはじくように対策しましょう。また、雨が目に入ると集中力を各のでキャップをかぶるなどして対策しましょう。
強風の日
風の強い日、特に向かい風のレースはパワーを奪われ体力を大きく消耗します。
そこで、なるべく集団のなかで走るようにして直接体に風を受けないように工夫するとスタミナのロスを最小限に抑えることができます。
どんなに優れたランナーでも天候には逆らえません。暑い日はゆっくりしたペースでスタートする、風の強い日は集団で風を避ける工夫が必要です。
ただし、暑いほうが調子のよいというランナーもいます。そういった自分の得意不得意の特徴を理解すると実際のレースも特徴を生かしたレース運びが可能になります。
レース当日の流れを確認しよう
レース当日は誰でも緊張します。
特にレース初参加の場合は様々なことに動揺してしまうケースがあります。しかし当日の動きを把握しておくことで平常心でレースへ挑むことができます。
レースが近づくとだれでも緊張します。ほどよい緊張は好結果に結びつきます。緊張=悪いことではありません。
また、レースに初めて参加する人にとってはレース当日にどういったスケジュールでうごけばよいかわからない場合もあると思います。
特に大切なことは慌てないことです。必要なことを1つずつ確認して時間に余裕を持ち準備しましょう。
睡眠時間、会場に到着する時間などに余裕を持つとレース本番も平常心で挑むことができます。
レース当日の心得
- 緊張は悪いことではなくむしろ緊張感を持って前日、当日を過ごすと好結果を望める。
- 慌てるようなスケジュールは組まない。余裕を持って行動することを目指す。
- ウエアなどの荷物は前日までに用意する。当日慌てて用意すると忘れ物に繋がる。
レース当日のタイムスケジュール
だいたいの流れをつかむと動揺することなくスタートを迎えられます。
基本的な流れを確認してレース準備を進めましょう。
- 睡眠
睡眠時間の目安は8時間~7時間。仕事などで忙しい場合でも6時間は取るようにしましょう。 - 起床
起床はおそくてもスタート時間の4時間前に、起床後は散歩や軽い運動をすると体がしっかり目覚めます。 - 朝食は消化によいものを食べます。炭水化物などを中心に食べましょう。
- 会場入り
会場到着は1時間半前までに、車は渋滞しやすいため、電車など比較的時間がよめやすいものが好ましいです。会場に着いたらまずは会場全体を把握します。 - 受付
一番最初に受付をすませてゼッケンをもらいます - スタート地点確認
スタート地点は目標タイム別が多く初心者は後ろになります - トイレの場所を確認
混雑するので早めに確認しておきましょう。 - 栄養補給
バナナやエネルギーゼリーなどエネルギーになりやすいものを摂取すします。
お腹に溜まるものは避けましょう。 - ウォーミングアップ
ウォーミングアップは20分程度かけて入念に行います。
汗対策でレースウエア以外で行いましょう。 - レースウエアに着替える
更衣室などを利用してレースウェアに着替える。ウェアは天候・気候に合わせて選びましょう。 - スタート地点に並ぶ
事前に確認しておいたスタート地点に並びます。寒い日は体を冷やさないように注意しましょう。 - スタート
スタート直後は密集しているので転倒などに注意して流れに乗ってスタートしましょう。
レースのウォーミングアップ法
レース前にはウォーミングアップが必要です。ただ42kmという長丁場を走るマラソンではスタートする時点で筋肉に、なるべく沢山のグリコーゲンを蓄えていたほうが有利です。だからこそカーボローディングといった食事法を行うのです。
そこで、マラソンのウォーミングアップではできるだけ筋肉内のグリコーゲンを減らさずにすることも注意を払う必要があります。
そこが10kmレースやハーフマラソンのウォーミングアップとは明らかに違うところです。
グリコーゲンを浪費しないように注意しながらスタートに向けて走るための準備を進めていくことになります。ウォーミングアップは基本的には保温機能をもつウェアを着て行います。寒い日であれば重ね着をして体を温まりやすくします。
まず軽いウォーキングで体を温めその後、静的ストレッチ、動的ストレッチの順に行います。ウォーミングアップなので静的ストレッチは軽く行い体が温まりやすい動的ストレッチを中心に行います。
時間的にはウォーキングが10分程度、ストレッチも10分程度です。4時間台での完走を目指す場合はレースペースがジョギングとおなじなのでレース前にジョギングを行う必要はありません。
動的ストレッチで汗がじんわりきて温まればウォーミングアップは十分です。動的ストレッチに続き10~15分程度の軽いジョギングを行います。さらにウィンドスプリントを2~3本行います。この場合もしっとり汗が出てきたら筋肉が温まった証拠です。
ウォーミングアップを終えたらレース用ウェアに着替えます。汗が出るまで体を動かすことを考えるとレース用ウェアでウォーミングアップを行うのは好ましくありません。湿ったウェアでスタートを待つことになり体が冷えてしまうからです。
スタート地点に並んだら走り出すまでの間なるべく体が冷えないようにします。
人が密集している中にいるほうが風を防ぐことができて体が冷えることを防いでくれます。また、周囲に迷惑をかけない範囲で体を動かし続けることも大切です。
目標や天候に応じて調節する
目標や天候の特徴で適切なウォーミングアップが違います。完走目標のランナーはウォーミングアップを軽めにして最初の5kmをゆっくり走りアップの一部と考えます。
次に当日の天候に応じて調整が必要になります。
暑い日はウォーミングアップを軽めにして体力の消耗を避けて反対に寒い日は入念に行い体を温めます。
体が重い場合はウィンドスプリントを軽めにいれて体に刺激を入れます。
レベルに応じて調節する
完走目標のランナーはあまり追い込むと体力を消耗するので軽めに済ませましょう。ストレッチやウォーキングを中心に10~20分程度行い余裕があればジョギングを取り入れます。
暑い日の場合
暑い日は自然に体が温まりやすい状態になっているので軽めに行います。
寒い日の場合
気温の低い日は体が温まりにくいのでじかんをかけてじっくり行います。
レース当日の食事法
レース当日の食事はスタートの3時間前までには食べ終えておきましょう。スタートが午前中の場合は朝食が最後の食事に、午後の場合は昼食が最後の食事になります。
基本的な考え方は同じです。
まず大切なことが食べなれた食事を摂ることです。いつも食べている献立を中心に構成しましょう。
ただし油ものなどは避けて消化に良い物を食べて効率良くエネルギーへ変換されるものを原動力としましょう。
また、同じ理由から炭水化物を多めにとることも大切です。
フルマラソンを最後まで走り切るための燃料をしっかり摂取しましょう。
レース当日の持ち物例
レース前、レース中に使えるものはしっかり準備して持参しましょう。
必ず持っていくもの、季節や天候に応じて持っていくもの、あると便利なグッズを紹介していきます。
必ず持っていくもの
- ①大会要項
当日の受付場所や流れなど知らないと会場で迷い時間をロスすることもあります。
必ず持参しましょう。 - 安全ピン
ゼッケンを取り付けるためのものです。ゼッケンとセットでもらえることが多いですが念のため持参しましょう。 - ゼッケン引き換え証
レースでつけるゼッケンの引き換え証です。
無い場合や事前に送られてくる場合もありますが、いずれも確認を忘れずに行いましょう。 - タオル大、小
ウォーミングアップ後に汗をふいたり、雨が降っている場合に使用します。また、ゴール後は大量の汗をかいているのでしっかり用意しましょう。 - アップ用シューズ&ウエア
普段トレーニングで使用しているもので良いです。
季節によりウォーミングアップで汗をかく場合もあるのでレース用とは分けましょう。 - ランニングウォッチ
ラップタイムやスプリットタイムを測るためにもレースでは必需品です。 - レース用シューズ&ウェア
シューズは新品ではなく数回履いたものを用意します。トレーニングと同じでもかまいません。
ウェアもレース当日の天候に応じて用意しましょう。
季節や天候に応じて持っていくもの
- キャップ日差しが強い時、雨が降っている時など太陽や雨から顔を守るのに必要です。
- 日焼け止め
夏場のレースは日差しが強く、数時間も走り続けるため日焼けの防止策として持っていきましょう。 - サングラス
日差しの強い日に目を守るために使うと集中力も養えて便利です。 - 手袋
体温を保つために効果的です。冬の寒い日はぜひつけて走ると良いでしょう。 - ウインドブレーカー
雨をはじくウィンドブレーカーは梅雨時期をはじめ、雨の日や寒い日に有効なアイテムです。
あると便利なグッズ
- ウエストポーチ
栄養補給食や小物、小銭を入れておけるウエストポーチは両手を開けて走れるのでとても便利です。フィット感に優れたものを選びましょう。 - 雨具
雨の日のレースは体を冷やさないように雨合羽(カッパ)を用意します。 - 絆創膏
レース中、擦り傷やマメなど応急処置に使えるためウエストポーチに入れておきましょう。 - 栄養補給食
すぐエネルギーになるバナナ、アメ、チョコなどの補給食はぜひ持参してレース直前やレース中に食べましょう。 - コールドスプレー
レース後のケアとして筋肉を冷やすために使用します。打撲などの応急処置にも使えます。 - 粉末タイプスポーツドリンク
レース前やレース中の水分補給に便利です。
レース後の体をケア方法
どのレベルのランナーであってもフルマラソンを走ったあとは疲労しています。
レース後の過ごし方も同じです。
レース直後に座り込むよりもなるべく早くクールダウンを行いましょう。
関節や筋肉などは熱を取って炎症を抑えるためにアイシングを行い炭水化物やタンパク質を含む食事で疲労回復をはかることが大切です。
フルマラソン後は内臓疲労も激しいので一度に沢山食べるよりも小分けにして食べると消化吸収に良くしっかり回復に作用してくれます。
レース翌日から最低でも1週間は休養をとり心身ともにリラックスしましょう。
トレーニングを継続してきた人にとっては休養することへ不安を持つ人も少なくありません。
しかし、しっかり休養を取らなければ中途半端に疲労が残り、その疲労が蓄積されて次のトレーニングへとうまくいこう出来ずにいたり、ケガをしてしむこともあります。超回復の原理を思いだしてしっかり休養を挟み次の目標へ向けて良いスタートが出来るように準備をしましょう。
ゴールから次のレースまでの流れ
マラソン完走で負ったダメージを回復するにはゴール後の過ごし方がとても大切になります。
トレーニング開始までの考え方を理解しましょう。
- ゴール
- クールダウン
ゴールしたらすぐに立ち止まることなくジョギングとストレッチを行い徐々に体を冷ましていくのが理想です。
疲労が大きい場合はウォーキングでもかまいません。また、熱をもった筋肉や関節はアイシングで冷やして炎症を起こすのを防ぎましょう。 - レース後の食事
エネルギー補給と壊れた細胞の修復再生を行うために栄養補給は必須です。
炭水化物、タンパク質、ミネラルなど汗で失われた栄養素などをしっかり補いましょう。弱った内臓に負担を掛けないように小分けにして補給したりゆっくりの食事を心掛けて消化吸収を考える工夫をしましょう。 - 1週間の休養
これはレベルを問わずトレーニングを再開するまで少なくても1週間の休養はとるようにしましょう。疲労した心身をしっかりリフレッシュさせて次のレースに挑みましょう。 - トレーニング再開
次のレースに向けたトレーニングは前回のレベルよりもさらに上を目指しステップアップさせるとより楽しくなります。 - 次のレース
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マラソンの後のケアの方法やレースの流れについて解説していきました。
初めてマラソンに挑戦する方はどのようにレースを持っていけば良いのかわからないと思います。そんな方のために基準となるタイムも紹介してので、基準のタイムを参考に練習やレースに取り組んでみてください!
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