ママチャリなどの自転車と比べ、比較的高額なロードバイクやスポーツバイクを購入された方は、メンテナンスにも気を使いたいところです。
この記事では、基本的なメンテナンスに用いるチェーンオイル役割、種類について解説し、ロードバイクにおすすめのマルチチェーンオイルを25個紹介します。
目次
チェーンオイルの役割
サビを防ぐ
ロードバイクのチェーンは金属でできているため、メンテナンスをしないと錆びてしまいます。チェーンを空気から保護するために、チェーンオイルを使用しましょう。
チェーンの伸びを防ぐ
チェーンオイルは、チェーンのパーツが互いに削りあって、チェーンが伸びるのを防ぐ役割もあります。
チェーンの回転をスムーズにする
チェーンオイルを使用することによってチェーンの回転抵抗が減るため、スムーズなロードバイクのライドを楽しめます。
チェーンが錆びたり、伸びたりして交換になると、お金もかかってきます。こまめなメンテナンスを心がけましょう。
チェーンオイルの種類
ロードバイクのチェーンオイルには様々な種類があります。
チェーンオイルの役割や粘度などによって大きく分けると、主に以下の5つです。
- マルチタイプ
- ドライタイプ
- ウェットタイプ
- 清掃・潤滑タイプ
マルチタイプ
もっとも簡便なチェーンオイルがこのマルチタイプです。
ドライタイプとウェットタイプの中間で、どのような天候や気温でもある程度の効果を発揮してくれます。それほど頻繁に注油する必要もなく、ベーシックなタイプのチェーンオイルですが、チェーンはそこそこ黒く汚れます。
雨の日にもロードバイクに乗りたいという方におすすめです。もちろんロードバイクでない一般的な自転車でも使える万能性もあるので、よくわからないという方はまずはこちらから使用してみてはいかがでしょうか。
ドライタイプ
ドライタイプのチェーンオイルは、粘度が低くサラサラしています。ベタつかず、ほこりや汚れを吸着しにくいタイプです。
チェーンオイル自体の色もほとんどないため、チェーンを美しく保てます。
ただ、粘度が低いため、チェーンオイル自体もチェーンから落ちやすい、蒸発しやすいというデメリットがあるため、長距離のロードレースなどには向いていません。
注油の頻度も高くなりがちです。特に雨の日は、雨で流れ落ちてしまうため、ロードバイクは天候のいい日にしか乗らないという方におすすめです。
ウェットタイプ
ウェットタイプのチェーンオイルは、粘度が高くドロドロしています。
粘度の高さによってしっかりとチェーンに留まってくれるため、注油の頻度も少なくて済み、雨の日や泥の跳ね上がりなどにも対応してくれる頑強なチェーンオイルです。
ただし、そのドロドロさゆえ、ほこりや汚れを吸着し、いわゆる油汚れが目立つ傾向があります。
また、回転抵抗が大きくなるものもあるので、注意が必要です。
ドライタイプとは反対に、雨の日でも乗りたい、あるいは、長距離を乗るので長持ちするチェーンオイルが欲しいという方は、このウェットタイプがおすすめです。
ワックスタイプ
ドライタイプのチェーンオイルよりもさらに粘度が低くサラサラで、油汚れが付きにくいのがこのワックスタイプです。
ロードバイクのチェーンを美しく保てます。天候が良ければ長距離のロードレースもできますが、耐久性は低く、注油も頻繁にする必要があります。
どちらかというと上級者向けのチェーンオイルなので、本格的にロードレースをされる方などにおすすめです。
清掃・潤滑タイプ
通常、ロードバイクのチェーンに注油する場合、チェーンの汚れや古いオイルを綺麗に清掃してから新しいオイルを注油します。
清掃せずに注油するとオイルの固まりができてしまい、不具合が生じることがあります。
清掃・潤滑タイプのチェーンオイルは、清掃せずに塗り増しできます。
清掃と同時に潤滑効果も得られるため、非常に手軽にメンテナンスができます。
マルチチェーンオイルのおすすめ10選
ワコーズ CHL チェーンルブ 浸透性チェーン用防錆潤滑剤。少々値段はしますが安定した高評価の定番スプレータイプのチェーンオイルです。
粘度が低くサラサラしていますがロングライドにも耐え、風雨の中での走行や高速レースでも飛散しにくく、薄い被膜で砂や埃等が付着しにくい特性を持っています。
少し変わった特徴として、水置換性なので、濡れている状態でも使用できます。そのため、出先で雨に降られたから急遽注油したいという場合でも手軽に使用することができ非常に便利です。
しかもチェーンにこびりつきにくく、色は半透明なので、美しくチェーンを保つことができます。
モーガンブルー レースオイル。自転車を国技とするベルギーのMorgan Blue(モーガンブルー)社のチェーンオイルで、いくつもの有名プロチームも使っているという信頼性の高い商品です。
比較的どのような天候でも対応できるマルチタイプです。また、潤滑力は素晴らしく、低フリクションと優れた変速性能を実現させています。上記のワコーズのチェーンオイルと比べるとやや粘度が高くドロドロしています。
AZ(エーゼット) B1-001 自転車用 チェーンルブ マルチパーパス。こちらも天候に関わらず、使用できるマルチタイプのチェーンオイルです。特殊合成油ベースに、PTFEを配合しているため長距離にも向いています。ノズルの先端を好みの位置でカットすることで、好みの量が出るよう調節できます。摩擦抵抗が少ないので乗り心地も快適です。このようなマルチな効果がありながら、容量も多く価格も安いので、コスパも良好です。
AZ(エーゼット) BIcS-004 自転車用 チェーンルブ ロードレースSP(スペシャル)。高級特殊合成オイルをベースに、極圧剤など各種添加剤を配合しているため、チェーンの深部まで浸透し、抜群の潤滑性を発揮してくれます。プロフェッショナル用に開発された本格的な商品で、スプレータイプのためお手入れも非常に簡単です。容量は少ないものの、その分安くなっているので、色々なチェーンオイルで迷っている方も、お試しに一度購入されてみてはいかがでしょうか。
KURE(呉工業) スーパーチェーンルブ (180ml) チェーン専用プレミアム潤滑剤。プレミアムを謳うだけあって、高純度有機モリブデンとフッ素樹脂(PTFE)配合によって、すぐれた潤滑性、耐摩耗性、耐水性をもっています。潤滑効果が長期間持続しますが、粘度が高めなので、飛び散りにくいのですが、その分汚れやすいというデメリットがあります。価格は安めなので、お試しでも購入しやすいと思います。
KURE(呉工業) 自転車専用チェーンルブセミウェット。3つの潤滑成分が配合されていることにより、抜群の潤滑力と耐久性が実現されています。レースやロングライドに最適です。セミウェットタイプなので、耐水性にもすぐれ、雨などの悪条件下でも効果を発揮してくれます。細部まで浸透し、強力な潤滑効果を長期間持続させることができます。また、水置換効果により、湿気や水分を除去しサビの発生も防ぎます。ただし、汚れもつきやすくなっています。
PTFE ルブ ドライルブ シマノ純正ルブリカント。ドライルブとありますが、フィニッシュラインのドライとウェットの間くらいの粘度のようなので、マルチタイプとして紹介します。PTFEベースのチェーンオイルのためチェーンや回転部を潤滑して、磨耗を減らしてくれます。防錆、防食効果があり、耐久性も高いです。防錆性・耐腐食性にすぐれ、製品の耐久性を伸ばします。そこそこ高い粘性により悪天候下での使用でも効果を維持してくれます。
KURE(呉工業) チェーンルブ (180ml) チェーン専用潤滑剤。上で紹介した「スーパー」チェーンルブとは異なる商品で、粘度が「スーパー」チェーンルブよりも低く、潤滑性能や耐水・耐摩耗性能も低くなります。その代わり、汚れにくく軽く使用できます。また、ホームセンターなどでも売っているため、手軽に購入できます。お値段もこちらの方が「スーパー」チェーンルブよりもお求めやすい価格になっております。
レスポ チェーンスプレー。強力油膜形成剤・RESPOを配合することで、さらなる超低フリクションと耐磨耗性を実現しています。人口衛星、戦車、戦闘機の潤滑剤としても使用されている粘度変化が少ない完全飽和炭化水素という素材をベースオイルに使用しているらしく、難しいことが色々と書かれている通り、確かに高機能なようです。ただし、一つ難点なのは、値段が若干高めなので気軽にお試しというわけにはいかなさそうです。
レスポ チタンスプレー。上の商品はチェーン用のいわゆるチェーンオイルですが、こちらは多目的用のオイルです。すべての可動部にスプレーするだけで、潤滑効果を体感できる、次世代のオイルスプレーです。こちらも上の商品と同じくベースオイルに非常に高価な「完全飽和炭化水素」を使用しており、卓越した浸透力でチェーンの芯の芯まで浸透してくれます。もちろんチェーンに使用しても問題はなく、むしろチェーン用よりも飛び散りにくいようです。
ドライチェーンオイルおすすめ5選
FINISH LINE (フィニッシュ ライン) ドライ テフロン ルーブ プラボトル。ドライ系チェーンオイルのド定番です。テフロンのミクロ粒子が入った、とてもサラサラしているのに持ちのよい合成オイルです。
注油するとすぐに乾いた膜ができ、ほこりや汚れから守ってくれます。チェーンの他にもケーブル、ディレーラー、ブレーキピボットなどにも使える用途の広いチェーンオイルです。ちなみにフィニッシュライン社はアメリカに本社を置く自転車専用にこだわるブランドなので、信頼性は抜群です。
KURE(呉工業) 自転車専用チェーンルブドライ。クレ556でおなじみの、呉工業のチェーンオイルです。自動車用のケミカル用品が有名ですが、その技術力を使った自転車用製品も信頼の置ける日本製ブランドです。抜群の浸透力によりチェーン細部まで浸透するので、すぐれた潤滑効果が持続します。汚れ・ホコリ等の付着を抑え、チェーンを摩耗から防ぎます。ワコーズのチェーンオイルと同様の水置換性なので、湿気や水分を除去しサビの発生も防いでくれます。
ウェルドタイト TF2 プラスドライルブ。こちらはイギリスで70年以上の歴史を持つ老舗自転車メンテナンス用品メーカーのWELDTITE(ウェルドタイト)社のチェーンオイルです。
長年の研究をいかし非常にコストパフォーマンスに優れた商品となっています。テフロンが配合されているため、フリクションが抑えられ、円滑な漕ぎ味となっています。チェーンだけでなく、ディレーラー、ケーブル等、幅広く使用することができます。
ウェルドタイト TF2 ウルトラドライワックス。上記のプラスドライルブよりもさらに汚れが付着しにくく、長距離のライドの後もチェーンはほとんど黒ずみません。ドライタイプなので流れ落ちてしまうため、雨天の使用には向きませんが、晴れの日にしかロードバイクには乗らないという方には、非常にお得な商品となっています。手入れも簡単なので、こまめに注油してもそれほど苦にならず快適なメンテナンスができるかと思います。
AZ(エーゼット) B1-003 自転車用 チェーンルブ クリーン。WAX・PTFE配合のロードバイク用チェーンオイルです。クリーンという名前の通りドライタイプで、チェーンをきれいに保つことができます。汚れにくいので、通勤・通学など、街乗り、シティライド、カジュアルなシーンで使用することもできます。ただし、ドライタイプなので強めの雨が降ると流れ落ちてしまうため、ある程度天候は選びます。揮発しやすいようなので、内ぶたは必ず閉めて保管しましょう。
ウェットチェーンオイルのおすすめ5選
FINISH LINE (フィニッシュ ライン) ケミカル クロス カントリー ウェット ルーブ。上記のドライタイプにもありますが、自転車専用にこだわるブランドフィニッシュラインのチェーンオイルのウェットタイプになります。ウェットタイプなので、粘度が高く、チェーンにしっかりと留まってくれるため、水や泥にも強く、耐久性も抜群です。潤滑機能もしっかりと維持してくれるので、長時間の走行も安心です。
モーガンブルーSYN LUBE (シンルブ)。有名プロチームも数多く愛用するモーガンブルー社の荒天向けチェーンオイルです。雨天時に求められる潤滑と変速性能に主眼をおいて開発されているため、非常にスムーズです。プロにも採用されている商品だけあって、相当な豪雨もものともせず、チェーンにオイルをキープしてくれます。通勤や通学などでどんな天気でも自転車に乗るという人にはおすすめです。
一度注せば長持ちしますが、汚れを拾いやすいのでチェーンは汚れやすいです。
ウェルドタイトTF2エクストリームウェットルブ。老舗自転車メンテナンス用品メーカーのWELDTITE(ウェルドタイト)社製のウェットタイプチェーンオイルです。
摩擦損失を低減し、効率を高める添加剤が配合されているため、雨、雪、泥などの悪天候下やロングライドにも負けない高潤滑性能を発揮してくれます。耐久性、耐水性に優れ、埃が付きにくいためメンテナンス頻度も少なくてすみます。
AZ(エーゼット) B1-004 自転車用 チェーンルブ ロードレース。特殊合成油をベースに各種添加剤を配合したロードレース用のウェットタイプチェーンオイルです。非常に滑らかで抜群の走り心地を与えてくれます。また、生分解性に優れているため、環境にやさしいオイルと言えます。値段もお求めやすい価格になっているので、ガンガン使っていけるのも嬉しいところですよね。チェーン洗浄機がセットになっているものもあるので、初めての方にもおすすめです。
SACRA Black オイル。PTFEパウダーと浸透性の良い固体潤滑剤を添加した超強力ウェットタイプのチェーンオイルです。浸透性だけではなく付着性が極めて高く、一度付着すると水で完全に落とすのは難しいほどです。また、その名の通り黒いため、チェーンは真っ黒くなってしまうので、チェーンのシルバー色を輝かせたい方には向きませんが、その代わり長距離のレースや雨天時には抜群の性能と耐久性を発揮してくれるのでおすすめです。
ワックスチェーンオイルのおすすめ5選
FINISH LINE (フィニッシュ ライン) セラミック ワックス ルーブ。摩擦抵抗力が極端に少なく、驚くほどの潤滑さが得られます。さらにチェーンも汚れないためチェーンの清掃作業にかかる手間が少なくてすみます。そのかわり粉末なので雨にはとても弱いので、晴れた日のライドを楽しむのに向いています。冬場など、気温が低い時期は、塗布後1日以上置くなど、十分に乾燥させてから使用しましょう。
PEDRO’S(ペドロス) 自転車メンテナンス ケミカル 浸透 潤滑剤 チェーンオイル ルブ アイスワックス。チェーンに滑らかな皮膜を作りコーティングするワックスタイプのチェーンオイルです。特許構造方式で汚れがワックスと共に落ちるのでチェーンを常に美しく保つことができます。アメリカ生まれの環境を大切にするバイクケアブランドだけあって、ミツバチの巣から抽出されたミツロウを原料としています。雨や泥には不向きですが、チェーンの汚れが気になる方に最適です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。ロードバイクのチェーンオイルは多種多様、かなり多くの種類があるので、特に初めての方は迷ってしまいますよね。ドライタイプ、ウェットタイプ、ワックスタイプ、清掃・潤滑タイプ、そして間をとったマルチなタイプと様々なものの中から、自分の走行シーンや頻度にあったチェーンオイルを選びましょう。せっかく高価なロードバイクを購入したなら、こまめにメンテナンスをして、長く、美しく使っていきましょうね。
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