普段自己流でランニングを行っている方の中には効率の悪い走りや腰の痛みや体の不調を訴えている方は少なくないと思います。
そんな方にこの記事ではランニングフォームを安定させるためのドリルや、全身をリラックスするための方法、さらにはピッチ走法やスライド走法について解説していきます。
3つのトレーニングコースによる特徴やメリット・デメリットも紹介していくので、自己流でランニングを行っている方はぜひこの記事を参考にしてみてください!
距離の把握できるコースでトレーニングを行なおう
フルマラソントレーニングを効率良く行うためには距離のわかるコースがあると便利です。
大きな公園やランニングコースがある河川敷、陸上競技場などがあるとトレーニングにバリエーションができてレベルアップ効果も高まります。
ペース管理は距離のわかるコースを走り、1kmごとのタイムを把握します。
いつも7分で走っている場合そのペースで走り続ければ4時間55分程度で完走できます。
そのため目標タイムが5時間の場合は1km7分をしっかり体に覚えこませる必要があります。
距離のわかるコースを走りペースをチェックしながら走ることが大切です。
GPS機能付きのウォッチを使用することも有効です。
また、登り下りが多いコースは1km7分という同じ速度でもトレーニング内容が変わります。
常に同じコースならトレーニングの比較もできます。
なるべく正確な距離を測りきちんとペース感覚を磨きましょう。
自分なりのコースを見つけよう
ランニングコースではそれぞれの特徴でトレーニング効果が変化します。
ここでは以下3つのコースについて解説していくので、それぞれのコースの特徴を知り、トレーニング効果を高めていきましょう。
- アスファルトのコース
- 芝
- 陸上競技場
アスファルトのコース
アスファルトで舗装しているコースは多くのランナーが使用します。
舗装されているので足首を捻挫するなどのケガが少ないのが特徴です。路面が硬いので着地の時の反発が得やすいですが脚のダメージが多きのがデメリットです。
そのため、衝撃吸収に優れたシューズを履くことをおすすめします。
芝
芝生を走るメリットは衝撃吸収があるのでケガをしにくい点です。しかし、足首をひねるなどのデメリットもあるので注意が必要です。
陸上競技場
多くの陸上競技場はだれでも使用できます。
適度な反発があるのでスピード度練習などに優れています。また、距離も正確にわかるのでペースコントロールのトレーニングに適しています。
このように走るコースによりトレーニング効果やメリット・デメリットも違います。特徴を生かしてレベルアップを図りましょう。
自分に合った最適のランニングフォームを身に付けよう
ランニングを行う際にフォームに関して意識することは、かっこよく走りたい、理想のランニングフォームとは何?ロスを少なく効率良く走りたい、ケガなく走りたいなど様々あるでしょう。
しかし、初心者ランナーの場合細かく気にしすぎてしまうとかえってわからなくなってしまいます。
そこでまずは無駄がなく、消耗がすくない効率の良いフォームと、ケガをしないフォームということを頭においてトレーニングを行なってみましょう。
マラソンでは42kmもの距離で体を動かさなくてはいけません。
そのため、できるだけ体力を消耗しないように走り続けることが大切です。
車で例えると燃費の良い車と例えるとわかりやすいかもしれません。
マラソンで燃費を良くするには無駄のない、エネルギー効率の良いフォームを身に付けることです。
それには筋肉が発揮した力で消耗なく効率良く前に進むことと、着地でブレーキをかけないことが必要です。
また、ケガをしないということもトレーニングを継続するうえでもとても重要になります。
初心者がランニングを始めると膝、腰、足首に故障を引き起こすことが良くあります。それは筋力が備わっていないことやランニングフォームに問題がある場合です。
ランニングフォームを改善する時は一度に考えすぎず順を追いワンポイントに意識を集中させていきましょう。
ランニングフォームの基本はまっすぐ立つことから意識しよう
ランニングフォームは自分の体型や骨格などによって人それぞれの走り方があります。
自分に合った走り方を見つけることが一番の近道になります。
しかし、最終的に自分に合ったランニングフォームになるにしても共通している基本原則はみんな同じです。
例えば体幹部にしっかり軸ができているかということです。体幹部はランニングを行ううえで安定性を得るために非常に大切な部位になります。こうした基本的なことをしっかり理解することはフォーム作りの一歩になります。
最初に取り組みたいことは真っすぐ立つ練習になります。
完走を目標にするランナーであってもどのレベルでも基本的なことは常に頭に入れて理解しながらトレーニングすることが大切です。
そうした基礎の積み重ねが目標を近づけるか遠ざけるかの分かれ道になります。
まず、全身をリラックスさせます。足を軽く開き体幹部をまっすぐ保ち体幹部に意識を持たせます。
次に左右の母指球に体重がかかるようにします。
顔は正面を向けて背筋を伸ばし肩が力まないように注意しましょう。頭の上から1本の紐で引っ張られる意識をもつと背筋を綺麗い伸ばすこともでき、体幹部に軸をとりやすくなります。
これがランニングフォームの基本になりますのでまずはこのことを意識して立ちましょう。
一般ランナーに多く見られることは膝が曲がり腰がうしろに引けて重心が母指球より後ろに寄っているような姿勢で下に沈み込んだ状態です。これを直すには、まっすぐ立つ練習から始めてその姿勢のまま走ることをイメージしてみましょう。
まっすぐ立つポイント
- 全身
リラックスしましょう。肩が力まないように注意します。力むとバランスが崩れやすくなります。 - 体幹
真っすぐ保つことを意識しましょう。体幹が安定しないとフォームが崩れやすくケガの原因に繋がります。体幹は最も大切な部位の一つになります。 - 足元
スムーズに脚を運べるように肩幅に開きつま先は進行方向まっすぐ前に向けましょう。 - 顔
視線をまっすぐ前にむけ進行方向を向くことでバランスが良くなります。 - 背筋
まっすぐ伸ばし頭から背筋いかけて一直線を意識することが大切です。
ランニング初心者は着地を意識して衝撃を和らげよう
エネルギーの効率を考えるとどのような着地をするかが最も重要なポイントの一つになります。
大切なことはなるべくブレーキをかけずに着地することにあります。
体が空中に浮いた状態から着地する時に初心者ランナーの多くは大きなブレーキをかけてしまうことがあります。
このフォームのままだとスピードを押し殺してしまうことに加えてもう一度スピードを上げるためには1歩ごとに強いキックをしなければいけません。
そうするとエネルギーの消費が増えてしまい非常に効率の悪いフォームになります。
ブレーキが大きくなる時はどういったときでしょうか。
1つは着地する場所が体より前過ぎる場合です。無理にストライドを広げると大きなブレーキを生むのです。
また、かかとから着地しようと意識を持ちすぎることも注意です。
かかとからの場合でもしっかりとしたスムーズな着地なら良いのです。しかし、意識をしすぎてつま先が上がりわざわざブレーキをかける着地になってしまいがちです。
ブレーキを最小限にするには、無理にストライドを広げず体の重心の真下付近で着地するように意識します。
実際はの着地は重心の真下より少し前方になります。
着地の時ムーズに着地する脚に体重を乗せていくことでブレーキを最小限に抑えることができます。
着地する脚に体重が乗った時はかかとは必ず地面に着くようにしましょう。
つま先だけだと脹脛に大きな負担がかかってしまいます。
一般ランナーに多い状態の前で着地するため自然と腰が低くなる腰の落ちたフォームも重心が後ろに残るのでどうしても重心より前に着地することになります。
そのためブレーキが大きくなりエネルギー効率が悪くなります。
ランニングフォームの着地のポイント
- 体幹を意識して母指球に体重を乗せてリラックスして立ちます。
- 1歩目の脚を前に出して着地はかかとから入ります。
- 前足に体重をかけて重心移動し、脚裏全体で体重を支えます。
- 踏み出した脚のかかとから着地します。
- かかとから着地して足裏全体で体重を支えます。
- 母指球で地面をしっかり蹴り2歩目へつなげます。
ランニングフォームはウォーキングから作り出そう
ウォーキングでも1本の紐で引っ張られるイメージを持つと良い姿勢を保つことができます。大切なことは体重が後ろに残らないようにすることです。
ウォーキングなのでかかとからの着地が良いですが、着地した脚にスムーズに体重を乗せます。そして脚裏全体で体重を支えて母指球で路面を押すようにして、この意識を保ったままウォーキングやウォーミングアップに取り組むと意識付けがうまくいきます。
これを継続すると自分の理想のランニングフォームへと近づいていきます。
ウォーキングのポイント
- 腰の高さを一定に保つことを意識し腰の高さが上下すると体が上下に動いてしまい前への推進力が損なわれてしまいますので、体幹を意識して背筋を伸ばし前に踏み出した脚にしっかり体重をかけて重心移動を行いましょう。かかとから着地して足裏全体で着地を連続して行いましょう。
- 腕をしっかり振り肘は軽く曲げて後ろに引くイメージをつくります。
- 視線を遠くに向けると背筋が伸びてバランスを保ちやすくなります。
ピッチ走法とストライド走法とは?自分に合った走法で走ろう
ランニングフォームには大きく分けるとピッチ走法とストライド走法に分けることができます。
大きな歩幅でゆっくりとしたピッチで走る走法と歩幅をせまくして比較的速いピッチで走る走法がピッチ走法です。
自分がストライド走法なのかピッチ走法なのかということは把握しておきましょう。
どちらが優れているというわけではありませんので理想のランニングフォームと同じで人それぞれに自分に合った歩幅があります。
自分に合っていればどんな走法でも問題ありません。
ただし、一般的にストライド走法に向いてるのは筋力が強く慎重が高いランナーでいわれています。
比較的男性に多く女性には少ない傾向にあります。
それに対し、ピッチ走法に向いているの筋力があまり強くなく身長が低いランナーといわれています。
市民ランナーにはピッチ走法が多く特に女性には多い傾向にあります。
自分に合っていればどちらの走法でも構いませんがマラソンを走る時には10km程度のレースを走る時に比べて歩幅をやや小さくするほうがレース終盤のペースダウンが起きにくいといえます。
マラソンの後半にペースダウンしてしまうランナーは動きがゆっくりになる場合が多いのです。特にストライド走法の男性ランナーに多くみられる現象です。このペースダウンを防ぐにはきつくなった時にピッチを落とさないようにすることが効果的です。
歩幅をやや狭くしてもよいのでそれまでのピッチを維持することが大切になります。
マラソン後半の粘りは多くの場合ピッチが落ちないことが大切なのです。
いつもはストライド走法でもマラソンになったら少し小さめのピッチ走法を心掛けると効率が良くなるでしょう。
後半にピッチを意識した走りに切り替えていくと最後まで粘り強く走れきることができるはずです。
ピッチ走法のポイント
ピッチ走法は脚の回転スピードに変化をつけることでペースアップやペースダウンがしやすい走り方です。無意識にスピードを上げようとするとつい歩幅を広げてしまいがちですがその分脚の負担が増してしまいます。
脚の回転数を上げることで脚への負担を最小限に抑えてスピードアップするようにしましょう。
- 小さい歩幅で走り脚の回転数を早めます。
- かかとから着地して足裏全体で体重を支えます。
- 歩幅に合わせて腕もコンパクトに振ります。
- 体の上下動が少ないぶん着地衝撃がすくなくてすみます。
- 走行中のペースアップやペースダウンがしやすくなります。
- 腰が落ちないように注意することで走りが安定してきます。
ストライド走法のポイント
- ストライド走法は海外選手に多く見られトップレベルで見ても日本ではあまり一般的といえません。ただし、日本人が絶対にストライド走法に向いていないなというとそうではありません。
自分の体型や筋力に合った走法を確立することでマラソン完走やタイム短縮につながると考えることが大切です。大きい歩幅でダイナミックに走ります。 - 1歩ごとに腰が沈まないように注意することが大切です。
- 母指球で地面をより強く蹴るイメージで踏み抜きます。
- 歩幅に合わせて腕も大きく振りましょう。
- 着地時の衝撃は大きいので筋力が必要になります。
- ペースの切り変えの時は歩幅を変えると良いでしょう。
自分のランニングフォームをチェックして改善する方法とは?
ランニングフォームを改善したくても自分のランニングフォームが分からなければどこを改善したら良いかということは解りません。
また、ランニング仲間から指摘されたとしても走っているときに自分の体がどのように動いているかをわかっていないことが多いと思います。
こうした問題を解決してくれるのが動画の利用です。ランニング仲間や家族にトレーニング時にランニングフォームの動画を撮影してもらいます。
その時、横からだけでなく真正面からや真後ろからも撮影してもらいます。
できればレースペースで走っているときのフォームがおすすめです。その動画を見ながらランニング仲間やコーチがいればその人たちから問題点を指摘してもらいます。
自分自身がイメージしている自分の走りと画面に映しだされた実際の走りの間にはかなりのギャップが生じるはずです。自分では颯爽と走ってるイメージでも画面には別人の自分がいることは多くの人が経験していることです。
その動画を見て欠点と指摘された部分を見直してみます。その走りを再び撮影してもらいどう変わったかをチェックします。
このように動画を見て自分の走りにフィードバックすることを繰り返していくと効率的にフォームの改善が進みます。動画を撮ってくれる人が中々見つからない場合は町中を走る時にショーウィンドウに映る自分のフォームを見てチェックするのもよい方法です。
こういったことは少しの時間で身に着くことではなく、何度も何度も繰り返し何も考えず意識しなくてもできるようになってようやくフォームの改善ができたということになります。
ランニングフォームを確立させるランニングドリルとは?
良いランニングフォームはエネルギー効率の良い自分に合った走りのことをいいます。
発揮された力が無駄なくロスなく体を前方に移動させるのに使われているのがよいランニングフォームとなります。
こうした動きを身に付けるために行いたいのがランニングドリルです。
ランニングの動作に含まれるいろいろな要素をバラバラにして単純な運動の中に組み込んであるのがランニングドリルです。ランニングドリルをウォーミングアップ時などに何度も繰り返すことによって効率良く走るための動きの基本が自然と身に着くようになります。
例えば、ランニングを行う時にはタイミング良く路面に力を加える必要がります。
ランニングドリルのジャンプは体が空中にある時には十分にリラックスして路面に接する一瞬に集中して力を加えるのがコツです。
着地した瞬間膝を深く曲げてしまうとそこで力が吸収されて体を再び浮かせるのに筋肉を収縮させて力を発揮しなければなりません。
膝を曲げすぎないようにすると体は路面からの反力によりはずみます。
特に体にしっかりした軸が出来ていると路面からの反力を無駄なく体で受け止めてそれをジャンプに活かすことが可能です。このジャンプを繰り返しながら路面からの反力で弾む感覚がつかめるとランニング時の着地に活かすことができます。
上半身の連動ジャンプのようにジャンプに腕の動きを加えると体を弾ませるのが容易になります。着地時にタイミングよく腕を振り上げることで身体が弾みやすくなるのです。
ジャンプと腕の動きがリズミカルにシンクロすると、とくにジャンプするために頑張っていないのに体が弾むような感覚が得られます。ランニング中の腕振りのタイミングはこの上半身の連動により習得できるようになります。
ランニングドリルでフォームを安定させよう
その場ジャンプ
走る時に地面からの反発で弾む感覚を養います。リラックスをしてその場でジャンプをします。
- 足を肩幅に開きます。
- その場でジャンプして着地します。
- 10回ジャンプをして弾む感覚を意識して20mくらいゆっくり走りましょう。
POINT
手は下げたまま自然体で立ち軽くジャンプして地面を捉えて弾む感覚を覚えることがポイントです。
上半身連動ジャンプ
上半身下半身を連動させて弾む感覚を養うことが目的です。
- 脚を肩幅に開いて立ちます。
- ジャンプと同時に腕もあげます。
- 10回ジャンプをしたら腕振りと脚の動きを連動させて20mほど軽く走ります。
POINT
腕を使い体を持ち上げるイメージで跳びましょう。
キックアップ
ランニング時のキック力の強化と地面を蹴る感覚をつかむことが目的です。
- 手の甲をお尻につけて立ちます。
- 踵を素早く押レに近ずけて母指球で地面を蹴ります。
- 左右10回ずつ行い踵の素早い引きつけを意識して20mほど走ります。
POINTO
上半身はリラックスしてお尻に素早く踵をひきつけましょう。
ニーアップ
ランニング時の脚の引き上げをイメージして身体の動きを感覚的に身に付けます。
- 腕を体の横に置き肘を曲げて立ちます。
- 片足を上げて空中で左右の脚を切り替えるように素早く下ろします。
- 左右10回ずつ行い後ろの脚を素早い引きつけを意識しながら20mほど走ります。
POINTO
上半身が前傾後傾しないように背筋を伸ばします。
バウンデイング
ランニングの着地動作と地面を蹴る筋力強化が目的です。
- 膝を軽く曲げた姿勢で立ちます。
- しゃがみ込んで伸びあがると同時に前方にジャンプします。
- 片脚で着地してその脚でそのまま次のジャンプへ移行します。
- 片脚ずつジャンプして10回行ったらそのまま弾む感覚で20m走ります。
POINTO
着地時は片脚で着地して膝を曲げて衝撃吸収をします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ランニングフォームを安定させるためのドリルや、全身をリラックスするための方法、さらにはピッチ走法やスライド走法についても解説していきました。
トレーニングを行う際は、トレーニングを行うコースの特徴をしっかりと把握し、フォーム安定に向けて取り組んでみてください。
ぜひこの記事を参考にフォームを安定させ、怪我のない効率が良い走りを目指してみてください!
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