高タンパク質で人気のホエイプロテインには、精製方法で違いがあり、アイソレートは純度の高いタンパク質でおすすめです。
また、乳製品に含まれる乳清には乳糖が含まれるため、下痢や腹痛などの原因になります。
プロテインアイソレートは、乳糖が含まれないため乳糖不耐症の人でも安心して飲めて、高い筋力増強効果を発揮します。
今回は、プロテインアイソレートの特徴と、他の精製方法との違いからそれぞれの人に合ったホエイプロテインをご紹介します。
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プロテインでよく聞くアイソレートとは?
アイソレートとは、英語で「分離」「隔離」を意味します。プロテインの精製方法からそれぞれの特徴などをご紹介します。
以下では
- プロテインが作られる工程に由来する
- アイソレートには3通りある
- どこよりもわかりやすいWPCの解説
- どこよりもわかりやすいWPIの解説
- どこよりもわかりやすいCFMの解説
について触れていきます。
プロテインが作られる工程に由来する
ホエイプロテインのホエイは「乳清」とも呼ばれ、チーズやヨーグルトを作るときにできる水溶液のことを指します。
ホエイの栄養素は、70%が乳糖、10%が塩分、15%がタンパク質、5%が脂質です。
特にホエイの栄養素として注目されるのがタンパク質です。
ホエイのタンパク質を構成する必須アミノ酸の含有量は、卵のタンパク質に引けを取らず高い含有率を誇ります。
そのため、筋肉修復効果が非常に高く、味が淡白で飲みやすく、体内への吸収スピードが速いメリットがあります。
また、ホエイプロテインはそのタンパク質を濃縮・分離した際の純度の違いで価格に差がでます。
アイソレートには3通りある
アイソレートの製法により3通りあり、WPC・WPI・CFMが主要な方法として挙げられます。
WPCは濃縮ホエイプロテインのことで、市場で最も出回っているホエイプロテインです。
WPCは乳清をざっくりとろ過して濃縮する方法です。WPIは分離プロテインのことで、WPC製法で分離したタンパク質をさらに、フィルター膜処理とイオン交換樹脂膜処理を施しタンパク質の純度を上げた製法です。WPIはタンパク質純度が90%程度まで達します。
CFMは、特殊なセラミックの膜である「クロスフロー膜」を使ってタンパク質をろ過する方法です。
CFMはWPCよりも高いタンパク質の純度を持ちながら、生理活性物質が残せるメリットがあります。
どこよりもわかりやすいWPCの解説
WPC(ホエイプロテインコンセントレート)は、タンパク質を75~85%、脂質を1~2%、乳糖を5~10%を含有しています。
WPCは「マイクロフィルター法」という特有な方法でろ過します。
乳糖が残りやすい方法なので、乳糖不耐症の人は腹部膨満感や腹痛などを訴える原因になります。
一方で、乳清に含まれるビタミンやミネラルをできるだけ多く残すことができます。
ホエイプロテインの中では最も低価格で、学生や趣味で筋トレを始めた初心者に適したプロテインといえます。
また、PS(フォスファチジルセイン)・PC(フォスファチジルコリン)・L-オルニチンなどの生理活性物質も失われずに残すことができます。
どこよりもわかりやすいWPIの解説
WPI(ホエイプロテインアイソレート)は、WPCでろ過されたタンパク質をセラミックフィルターなどで膜処理する方法が一つあります。
高度な技術を用いたセラミックフィルターで質の良いタンパク質を分離します。
膜処理法なら低温で処理するためタンパク質の変性が少なく済みます。
もう一つは、樹脂に電荷を帯びさせて化学的に精製するイオン交換法があります。
イオン交換法なら90%まで高純度に精製でき、乳糖などが含まれないため乳糖不耐症の人も安心して飲むことができます。
一方で、カルシウムやホエイペプチドのような有用な栄養素も除去してしまうデメリットがあります。
どこよりもわかりやすいCFMの解説
CFM製法は、ホエイタンパク質を効率よく摂取できる特殊製法です。
CFMでは、膜処理法によるカルシウムやミネラルなどを残せるメリットと、イオン交換法によるタンパク質の純度を90%まで精製できるメリットを生かした製法です。
そのため、必要な栄養素や生理活性物質を残しながら、高いタンパク質の純度が保てる理想的な製法といえます。
また、筋肉を構成するアミノ酸の35%に相当するBCAAが豊富に含まれる特徴があります。
脂質は1%以下というのもアスリート向きのプロテインです。一方で、価格が高い傾向にあるというデメリットもあります。
プロテインはお腹を壊しやすい?
プロテインを飲むとお腹を壊しやすい人がいます。
以下では
- 原因はWPCに含まれる乳糖にある
- 日本人には乳糖に耐性がない人も
- 乳糖不耐症の症状
- 乳糖不耐症の改善方法
- WPIに変えるのも一つの手
について触れていきます。
原因はWPCに含まれる乳糖にある
WPCには乳糖やミネラルなども残る特徴があります。乳糖は、乳製品から精製された糖分です。
エネルギーとして使われなかった分は、グリコーゲンとして体内に蓄積されます。
大人になるにしたがい、体の中で乳糖を分解・吸収するラクターゼという成分が不足してしまう傾向にあります。
この乳糖分解機能が不足した人のことを乳糖不耐症といいます。
分解されずに残った乳糖が大腸に運ばれ、腸内細菌が乳糖を分解しガスが発生することで乳糖不耐症の症状が発生します。
この傾向は特に有色人種に多く見られ、日本人の80%にこの症状があるといわれます。
しかし、哺乳類にとってこのラクターゼの減少はごく自然なことなので、病気ではありません。
日本人には乳糖に耐性がない人も
日本人の80%に乳糖不耐症の症状があるとされますが、生まれ持ってのラクターゼの量や、年を追うごとのラクターゼの減少スピードにも個人差があります。
しかし、これは哺乳類なら正常なことなのです。生まれたばかりの赤ちゃんは、栄養源が母乳しかないので乳糖を分解する必要があります。
また日本人は乳製品を飲む歴史も浅いため、でんぷん分解酵素のアミラーゼは多い傾向にありますが、当然遊牧民族や欧米人に比べてラクターゼは少ないと考えられます。
乳糖不耐症の症状
乳糖不耐症の症状として、小児では下痢が見られ、乳製品が含まれていると体重が増えないなどがあります。
成人では腹部の膨満、けいれん痛、下痢、吐き気、腸のゴロゴロ音やボゴボゴ音といった「腹鳴」などがあります。
乳糖が含まれたものを摂取して、30分~2時間で耐えがたい便意が起こるなどの症状があります。
重度の下痢が発生した場合、急速な栄養素の排泄により、うまく栄養素が吸収できないことがあります。しかし基本的には乳糖不耐症症状は軽度なのが特徴です。
乳糖不耐症の改善方法
冷たい牛乳を飲むと、乳糖不耐症の症状と寒冷刺激で余計に腹痛を起こしやすいので、できるだけ温めて飲みましょう。
また、発酵乳製品の場合、乳酸菌が乳糖を栄養源として消費するので乳糖の含有量が減ります。
乳糖は、乳清に多く含まれるので、製造工程でこれを取り除くチーズには乳糖が減っているといえます。
乳酸菌飲料やヨーグルトでも乳糖が減っているのでおすすめです。
牛乳でも雪印乳業の「アカディ」のような乳糖を減らした製品も発売しており、牛乳が好きな人には選択肢になります。
WPIに変えるのも一つの手
WPIのタンパク質分離方法であるイオン交換法であれば、乳糖が含まれず安心です。
しかもホエイプロテインのBCCAの含有量や吸収率の高さ、そして90%以上の純度を誇る高いタンパク質がWPIなら同時に得ることができます。
今WPCを使用していて、乳糖を心配している人は、WPIに変えることも一つの手といえます。
まとめ
ホエイプロテインは精製方法で特徴が分かれます。
WPCは、カルシウムやミネラルが残るのでメリットもありますが、乳糖が残るので乳糖不耐症の人にはおすすめできません。
牛乳などでお腹を崩しやすい人は、WPIのプロテインを選択すると良いでしょう。
また、CFMはWPCとWPIのいいところ取りなので、バランスよく栄養素をとりたい人にはおすすめです。値段とのバランスを考えて、自分に合ったホエイプロテインを選びましょう。
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